就職氷河期の影響をうけ、近年の物価高に悩まされている40代は私だけではないと思います。
わが家は20代をフリーター生活でしのぎ、30代でようやく夫が正社員、私も非正規雇用という不安定なスタートでした。出産も30代になってから。だからこそ、コツコツ節約して住宅・教育・老後の資金を貯めることに必死でした。
夫婦共に人生後半戦。投資ブームに不安を感じ、FP相談やYouTubeで猛勉強して資産の棚卸しをした結果、以下の3つの大きな決断をしました。
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10年以上続けてきた「終身保険」の見直し → 損切りして解約
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確定拠出年金(マッチング拠出)の運用見直し → 拠出を停止
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新NISAでの積み立て投資 → 投資額を大幅に増額
なぜ、慎重派の私が40代の今、このような大きな見直しに至ったのか。そのリアルな経緯をお話しします。
「保険で貯める」という10年前のセオリーとの決別
10年前、子供が生まれた頃は「学資保険」で教育資金を貯めるのがセオリーでした。
わが家もその例に従い、結婚後すぐに「貯蓄型医療保険」と「低返戻金型終身保険」を60歳満期で契約。さらにもう一本、学資保険代わりに「低返戻金型終身保険」を追加しました。
当時は「貯金しても利子は僅か。保険は満期になれば支払った額以上になって戻ってくる」「生命保険料控除でお得」と言われていました。
そこから十数年。金利がある世界になり、ふと立ち止まりました。 「保険に預ける意味がないのでは?」「今解約すれば元本を割るけど、これからまだ15年以上の支払いがある。このまま払い続けるべきか?」
数ヶ月モヤモヤし続け、自分たちだけでは結論が出せなかったので、独立系FPに相談してみることにしました。
損失30万円。それでも「損切り」を選んだ理由
FPさんからのアドバイスは、保険を「払済保険」にする方法でした。 これ以上のお金は払わないけれど、今まで払った分だけで運用を継続してもらう選択肢です。
「解約」して大損するのを防ぎつつ家計の負担をゼロにできる、非常に有効な選択肢です。
その時は「確かにそうだな」と思いながら帰宅したのですが、改めて現状を見つめ直しました。
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今まで支払った金額: 113万円
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これから支払う予定: 160万円
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今解約した場合の戻り: 84万円(損失は約30万円)
悩んだ結果、わが家の結論は「損切り」でした。 保険会社に預けて運用してもらうより、返ってきた84万円を「オルカン(全世界株式)」にぶち込む作戦に変更したのです。
【15年後、84万円をオルカンで運用したシミュレーション】
| 運用利回り(年利) | 15年後の評価額 | 運用による利益 |
| 3%(控えめ) | 約131万円 | +47万円 |
| 5%(平均的) | 約175万円 | +91万円 |
| 7%(好調) | 約232万円 | +148万円 |
考え抜いた結果、30万円は勉強代として割り切ることにしました。
もちろん投資は絶対ではありません。リーマンショック級の暴落が起きれば損失は膨らみます。でも、保険に入った当時は貯蓄ゼロで必要だった「万が一の保障」も、今は貯蓄が増え、住宅ローンの団信もあるので、300万程度の死亡保障は必要なくなっていました。
安心安全が一番で、損をしたくないからこそ住宅ローンもフラット35を選んだ。そんな慎重な私が、今の世の中の流れと家計の両面から考え、初めて下した「損切り」です。
確定拠出年金の「嬉しい誤算」と、意外な落とし穴
夫の会社には退職金がない代わりに確定拠出年金制度があります。
30代前半、投資の知識がなかった私たち。

掛け金も少ないし、無くなってもいいから運用成績がいい商品にしようよ!リスクが大きいみたいだけど、外国株式がよくない?
ほぼ外国株式につぎ込みました。給与天引きの「マッチング拠出」も利用し、手取りが増えない不満を抱えつつ10年。
気付けば元本の2倍になっていました。当時よく分からず選んだ外国株式が大正解だったのです。 しかし、FP相談で重大な事実に気付かされました。

確定拠出年金の受取時に税金が発生する可能性がありますよ。膨らませすぎに注意してくださいね
NISAは非課税ですが、確定拠出年金は退職所得控除の額を超えると税金がかかります。 今のペースで増え続けると、計算した結果、将来170万円(運用次第では700万円!)も税金がかかる可能性に気づきました。
※退職所得控除の具体的な計算方法については、国税庁の公式サイト(No.1420 退職金を受け取ったとき)で詳しく確認できます。
わが家はマッチング拠出を辞め、今は会社が積み立ててくれる分だけに絞ることにしました。
教育費のピークを迎える40代。手元の資金を確保
低返戻金終身保険や確定拠出年金は、60歳以降にならないと自由にならないお金です。 大学の授業料値上げの話もありますし、今後どれだけ教育費がかかるか不透明な部分があります。予定外の進学費用が必要になったとき、すぐに使えないのはリスクだと考えました。
そこで、より自由度が高く、受取時に税金がかからない新NISAにその分を充てることにし、わが家の資金は以下のように分けました。
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当面の生活費: 普通預金で確保(第一優先!)
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子供の大学進学費用(500万円): 現金で確保(利率のいい定期預金へ)
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進学に伴う一人暮らし費用: 新NISAで運用(必要かどうかわからないため)
2つ目の教育費(大学進学費用)は数年以内に必要となるので、現金で確保するのがわが家の正解でした。万が一、進学時に暴落がくると子供の進路に影響します。数年以内に必要となる資金については、運用ではなく「現金一択」です。
ただ、もしお子さんの進学がまだ10年以上先だという方の場合は、NISAで運用し、必要な時期が近づいてきたら利益確定をしていく方法がおススメです。わが家の場合は、県外進学などで必要になるかどうかわからない「一人暮らし費用」を、このNISA運用に割り振ることにしました。
まとめ
安心安全が一番。そんな私が初めて行った30万円の損切り。 実は、あと数年で満期になる保険は、今も大切に継続しています。
「何でも損切りして投資」ではなく、払い込み期間と目的のバランスを考え抜いた結果、今の形に辿り着きました。
就職氷河期を生き抜き、いままた物価高という荒波の中にいる私たち。 将来への不安は尽きませんが、こうして一つずつ家計を整えていくことで、不安が少しずつ解消されてきます。
私と同じように「このままでいいのかな?」とモヤモヤしているアラフォーの皆さん。 正解は一つではありませんが、わが家のこの試行錯誤が、あなたの「これから」を考えるヒントになれば嬉しいです。


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