誰でも無料で受験できる「全国統一小学生テスト」
中学受験に強い大手進学塾が主催するテストです。
広告で見る機会も多いと思いますが、
- 中学受験を考えていない普通の子供でも受験していいの?
- 無料だけど塾の勧誘がすごそう
- テストの内容はどんなもの?
などなど、受験を検討している段階では、不安や疑問が尽きません。
今回は初めて全国統一小学生テストを受験した経験と結果を踏まえて分かった、テストの難易度や対策、塾の勧誘についてやテストの結果をお伝えします。
この記事を見て「全国統一小学生テスト」を受験するかどうかの参考にしてください。
全国統一テストはどんな子が受けるの?受験したきっかけ
子供新聞を購読していて「全国統一テスト」の広告を見たのが受験するきっかけになりました。
誰かが受けたことがあると言っていたようなと思い出し、詳しく調べると
- 受験料は無料
- 大手進学塾の四谷大塚が主催
- 6月と11月の年2回実施
- 1学年2~2.5万人前後が受験する
- 提携の塾で受験でき、会場も多い
- 会場によっては、対策授業や保護者会などがある
- 全国の順位や課題など詳しい成績表をもらえる
とメリットがありました。
小学2年生の11月に初めての全国統一テストを受けることになりました。
もちろん学校以外でテストを受けたことはありません。
塾や公文など学習系塾にも行ったことがありません。
塾に無縁の生活を送っていても、誰でも受験できるのが全国統一テストです。
ですが、中学受験を考えていない我が家ではこんな気持でも「受けていいの?」と躊躇しました。
ただ学校のテストで100点を取っても、同じクラスに100点の生徒は多くいます。
同じ100点でも、基礎だけが分かっている100点の生徒と応用問題まで解ける100点以上の学力を持った生徒がいるはずですが、前者も後者も同じ100点です。
小学校の勉強とテストだけでは、現在の子供の本当の学力を知る機会がないので、受験することにしました。
全国統一テストを受けると塾の勧誘があるの?
取り合えず、現在の自分の立ち位置の確認と力試しのつもりで受験しました。
塾の勧誘がしつこかったら嫌だなと思ったので、過去に受験した友人に聞いてみましたが、
勧誘は全然なかったよ!成績がかなり良ければ電話勧誘あるかも知れないけど。無料だしおススメ!
実際に受験した後も、特に勧誘はありませんでした。
ただし夏期講習などのDMなどは毎回届きます。また1度だけ電話勧誘がありましたが「塾は考えてないです!」と対応し、あっさりと電話も終わり、それ以来電話もありません。
DMや電話も意外とあっさりとしているので、特に問題に感じるようなことはありませんでした。
全国統一テストの実施時期は6月と11月です。夏期講習と冬季講習のに合わせた日程ですね。講習の案内は会場でも沢山もらうと思いますが、今後の参考にもできるし、しつこい勧誘もないので安心して受験しました。
会場によって違うと思いますが、返却は数週間後に受験会場で面談なしで返却パターンと郵送パターンがありました。
面談ありパターンもあるようですし受けてみないと分かりませんが、どちらの場合も返却時の勧誘はありませんでした。
高学年になったら塾に行くかもという場合に備えて、毎回別の塾で受験するのもお勧めです。今まで数回受験しましたが、気になる近所の塾で受験するようにしています。今後の下見を兼ねています。まぁ、色々な塾からDMが届くようにはなりますが、デメリットは捨てる手間が増えるぐらいです。
全国統一小学生テストは受けるべき?受験が向いている子供は?
全国統一テストは無料ですし、基本的には受験をお勧めします。
ただし、テストの難易度を把握し、子供のモチベーションが落ちないよう配慮する必要があります。
また、初回の受験で大きなテストを受けたことがない場合は、成績も伸び悩む可能性も十分あります。
この点を踏まえて受験するれば問題はありません。
逆に受験をお勧めしないパターンは、子供が勉強や受験を嫌がっている場合です。
特に勉強が好きではなく、学校のテストが伸び悩んでいる場合は、学校よりレベルの高いテストを受験する前に、基礎固めする方がいいです。
お友達が受けるから一緒に受けようかな?
上の子が塾で受験するから、ついで一緒に受けさせようかな?
など気軽な気持ちで受験するのもいいのですが、本人への動機づけやモチベーションが下がらないよう配慮してから受けると、成績アップのきっかけになるかも知れません。
モチベーションの保ち方や難易度は記事の後半でご紹介します。
初めての全国統一テストの順位は?
子供の小学校2年生11月時点の学力と取り組んでいたこと
- 学校のカラーテストでは、大体100点か間違っても1,2問という成績
- 勉強は好き。得意だと思っている
- 年長の後半~小学2年生の途中までチャレンジで勉強
- 毎日欠かさず宿題+チャレンジ
- 思考力系のテキストを週に1回解いている
- 夏頃からチャレンジから市販のドリルに変更
チャレンジタッチが気に入って、毎日楽しく勉強をしていたのですが、目が悪くなりだしたので解約することにしました。
また、本人はゲーム要素のあるアプリを気に入ってしていましたが、親の視点から見ると学校でする問題ばかりで物足りなさを感じていました。
思考力系の問題や発展問題もあるのですが、そこまで難しい問題は出てきませんでした。
そして、先にチャレンジで学習するので、学校の授業があまり面白くなかったようです。
以上のような理由で、本人は嫌がっていましたが、目が悪くなるし、チャレンジの内容は分かるなら次のステップに行こうと誘って、本人も納得して辞めました。
その後、難しい問題集に取り組みたいということで、市販のドリルの『スーパーエリートの算数』に夏ごろから取り組みました。
スーパーエリートはかなり難しいです。
自分は勉強が出来ると思っていた息子も撃沈する問題が多く、算数が苦手な私では解けない問題も多数。
詳しくは下記をご覧ください
全国統一テストの対策としてスーパーエリート問題集をしていたわけではありませんし、本番前の3か月間(土日のみ)だけで対策になったかどうか分かりません。
統一テスト対策として取り組んだことは、ほぼない状態で受験しました。
結果は見事中間地点でした。
- 算数→全国平均点に5点足りず
- 国語→全国平均点より15点上
結果、2教科合計の偏差値51。全国順位ど真ん中より、ほんの少しだけ上でした。
学校のカラーテストがほぼ満点でも成績は伸びませんでした。
事前に難しいテストだとは分かっていましたが、時間内にすべての問題を解き切ることも難しかったです
全国統一テストの内容は難しい?レベルはどのぐらい?
全国統一テストの内容は、小学校で習う問題より難しいです。
2年生は国語と算数の2教科で、試験時間は各30分。
点数は150点満点となります。
年長生は配点の80%、1年生は配点の70%、2・3年生は60%、4・5・6年生は55%が平均点となるよう、試験問題を作成しています。
算数 国語 理科 社会 合計 年長生 100点(30分) なし なし 100点 小学1年生 150点(30分) 150点(30分) なし なし 計300点 小学2年生 150点(30分) 150点(30分) なし なし 計300点 小学3年生 150点(35分) 150点(35分) なし なし 計300点 小学4年生 150点(40分) 150点(40分) 100点(20分) 100点(20分) 計500点 小学5年生 150点(50分) 150点(40分) 100点(25分) 100点(25分) 計500点 小学6年生 150点(50分) 150点(40分) 100点(25分) 100点(25分) 計500点
例えば2年生だと配点の60%が平均点になるよう問題が作成されていますので、難易度は高めです。
国語も算数も大問1,2は学校で点数が取れていれば解ける基礎問題です。
国語の大問3,4は基礎+応用や思考力。最後の大問5は長文読解問題です。
国語はこの長文問題がとにかく長いです。2年生でテスト用紙6ページ分の物語でした。
普段から読書の習慣がないと、最後まで問題文を読むのが嫌になる量です。
子供は普段から読書(サバイバルシリーズなど学習漫画中心でちょこっと物語読む)をしている感じでした。物語は最後まで読めたようですが、時間ギリギリで何とか最後まで解いたようです。もちろん、よく考えることも、見直しもできず終わりました。
算数の大問3,4,5は基礎+応用や思考力。大問6,7は難問となります。
時間が全然足りず、大問6の途中までで終了となりました。特に大問7は超難問で、このテストを制限時間内で終わり、なおかつ満点の人っているの?というレベルです。時間をかければ解ける問題もありますが、制限時間が短いののであせってケアレスミスも多くなります。算数は特に時間が足りない印象でした。
以上のことから、通塾経験なし、家庭学習や通信教育で勉強し、始めて受験する場合は、点数が伸び悩みます。
学校のテストが100点だから全国統一も満点取れると勘違いして、受験すると親子で悲しい思いをします。
なので、受験前に子供と話すことをお勧めします。満点当たり前の感覚で臨むと、テスト中に精神的に追い詰められます。
全国統一小学生テストは、学校のテストより難しくて、平均点も低くて簡単に満点が取れないような内容だよ!最後まで行きつかないかも。でも、初めてだし大きなテストの経験を積む機会だと思って頑張って!点数が悪くてもチャレンジするだけでスゴイ!
そして1回目の受験で点数が伸びなくても、2回目以降に役立ちます。
- 会場やテストへの慣れ
- テストの時間配分の考え方
- 出題傾向や問題への慣れ
特に問題の時間配分は経験してみなければ分かりません。
正直、算数の最後の大問は、短時間に解き方を導き出し正解するのは無理ですし、その1つ前の大門6の難易度もかなり高いです。
初めて受験した時は、大問6の問題が分からなくて、制限時間を使い果たしてしまいました。
大問6の難問を解くより、見直しをし、基礎問題を確実に正解する方が得点に結びつきます。
そういったことも、経験しなければ分からないので、とにかく1度受けてみることをお勧めします。
2回目以降の受験が、本当の実力試しとなります。
初めて全国統一テストを受けてモチベーションがアップ!
予めテストの難易度を伝えていましたが、最後まで解き切ることができず、子供はちょっと悔しい思いをしたようです。
また、本人は勉強はできる方だと思っていたのに、結果はザ・平均となってしまいました。
結果を受け取った日は「まっ、そんなものか」ぐらいにしか思っていなかったようです。
ですが、次回のテストの日程が近づいてきて、申し込むか確認すると「受けたい!」となり、前回の結果の見直しをしているうちに徐々に前回の結果に満足できなくなり「次はもっと順位を上げる!」と燃え出しました。
全国統一テスト対策は何をすればいい?
一度受験したので親も出題傾向や対策を立てることができ、親子で話し合いました。
前回は算数のケアレスミスに泣かされたので、親子で算数の大問1,2は全問正解を目指そうと目標を立てました。
具体的な対策は
- ケアレスミスを減らす為、国語も算数も問題文に〇や線を引き、何を聞かれているのかチェックしながら解く
- 計算をより早く正確に解き、文章題に時間をさけるようにする
- 計算スピードアップのため、100マス計算に毎日取り組む
- 算数の最後の方の問題は1度読んで、解き方が思いつかなければ飛ばして、見直しに時間を充てる
- 国語の長文問題に慣れるため対策ドリルをする
- 算数は応用問題に慣れるため教科書+αのドリルを解く
- テスト前に過去問を解く(対策授業があれば参加するといいです)
特に1のケアレスミスは未だに、なかなか直りません。問題文に線を引くように言っても、すぐに引かなくなって、そしてミス。
例えば答えは何個でしょう?と聞かれているのに、3と回答したり、式を書いてなかったり。
解き方が分からずに間違った問題ではなく、分かっているのに落とすケアレスミスを減らすのは本当に大変です。
国語はストーリー把握、心情理解などの読解力が弱いと感じたので、下記のドリルに取り組みました。
全国統一テストの難易度より低めですが、苦手は基礎から学ぶ必要があります。
算数は下記テキストに引き続き取り組み、3年生からは難易度を落とし基礎固めに注力することにしました。
あと毎朝100マス計算を1ページしています。
そんな対策をしつつ、最後は公式サイトに掲載されている過去問に取り組みました。
テストが近づいてくると登録さえすれば、無料で過去問が解けます。
出題傾向が分かるので一番点数に結び付きやすいです。
そんな対策をしつつ、迎えた3年生の2回目のテスト。
結果は見事点数アップしました。
本人のモチベーションも更に上がり、次はもっと上位を狙うと頑張っています。
今後4年生になってくると、更に通塾組が増え、中学受験の勉強をしている子の受験も増えてくるので、そう簡単に点数は伸びないと思います。
ただ、初回から2回目は点数が一番伸びやすいので、モチベーションアップに繋がりやすいです。
やった分、結果に繋がることを実感しやすいので、ぜひ1回だけではなく何度も受験してみてはいかがでしょうか?
因みに2回目の結果は偏差値63までUPしました!
苦手な心情理解や図形問題を落としたりしましたが、目標としてた算数の大問1,2はパーフェクトでした!次回からは正答率が高かった問題でも本人が苦手としている問題の克服となるので、簡単に得点は伸びないと思います。
そこは現状を伝え、モチベーションを下げないようしていきたいと思います
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